こんにちは「海外FX事務所」のJonです。
今回は「労働者は一生貧乏、投資家は永遠に金持ち」と題して、資本主義の仕組そのものがお金持ちと貧困層の格差を拡大させている構造を生み出していると言うことを解説していく。
100万部のベストセラー『21世紀の資本』
ここまでの話だけでピンと来た人もいるとは思うが、この結論は「ある有名な本」からの引用だ。そう、学問書ながらも世界中で大ヒットし100万部を売り上げた「21世紀の資本」である。
著者はフランスの経済学者トマ・ピケティさん。フランス最優秀若手経済学者賞を受賞し、マサチューセッツ工科大学で教授を務めていたまさに経済学界のスターともいえる。彼がこの本の中で示しているのは「持てるものと持たざるものの格差」であり、世界20か国300年以上のデータを用いてその格差の存在を証明している。
この本は学問書と言うだけあり、ページ数は950ページ以上その内容の濃さ複雑さも負けず劣らずで、経済に縁のない方にとっては理解が難しい内容になっている。だが、この著書の内容を象徴し、それを最も端的に表すたった3文字の方程式があるので、それを交えて「なぜ格差が拡大するのか」「貧困層は何をすべきか」をお伝えしていく。
r>g
早速核心だが、この格差が広がる構造を端的に示すフレーズ、それが「r > g」である。
正直なところ、これだけ理解できれば、この本を読んだ意味があると言っても過言ではない。これを知っているだけで数年後の貯金額が、何倍にもなると思っていただければ、その重要性がわかると思う。
r>gとは
ではまず、rとgについて概要を説明する。
ざっくりといってしまえば、rとgの示すものはどちらも「収益」だ。ただ「どのように収益を得たか」の方法に違いがある。
- R = 資本収益率:「資本から得る収益」
イメージしやすいように例を挙げると「資本」とは株、不動産などを指す。株を保有して得る配当、不動産を保有して得る家賃収入などが「r」だ。 - G = 経済成長率:「労働から得る収益」
「労働」は皆さんもイメージしやすいのではないだろうか。サラリーマンとして企業に勤めていただく給料、あるいは雇われではなくても経営者として得る給料、これら全てが労働収入つまり「g」と定義されている。
つまりrは資本、gは労働から得た収益を示している。
先ほどの方程式「r > g」に戻ると、汗水垂らして得る労働収入より、株・不動産などの資本を「ただ持っているだけ」で得る収入が必ず大きな数字になる、という残酷な真実を示した方程式となっていることがわかる。
これは考えてみれば明らかだ。
例えば、あなたが1日8時間、月に20日労働して月収が20万円だとすると、年収は440万円だ。
実家暮らしでものすごく節約したとして、このうち200万円を投資に当てるとする。配当2.5%の株を200万円買うと、1年で5万円の配当が得られる。超節約して貯めた200万を全て投資に使ってやっと年5万円が得られる。一方で、配当2.5%の株を2億円分保有している資本家はそれだけで年収が「500万円」だ。
つまり、元手資金が少なければ資本収益はほぼ無意味なもの、残酷な現実として「資本収益による暮らし」はお金持ちの特権なのだ。
ここから先、一生懸命働いている方は聞きたくない内容かもしれないが、、、、この著書が示すデータを詳らかにすると「毎日あくせく働く”サラリーマン”は、どれだけそれを続けても貧乏であり続け、”お金落ち”は持っているお金を投資して資本に変えるだけでたとえ365日遊んでいても、お金持ちであり続ける」という構造が現在の資本主義にはあるということだ。
残酷だと思う、、、これをみてサラリーマンから脱却したいと僕は思った。というより、サラリーマンであれば誰だってこう思うのではないだろうか。僕もこの事実を知ってからすぐ行動に移しまして、12ヶ月間、毎月5万円をFXに投資した。、、、まぁもちろん負けて60万失っただけだったが。
ただ、ピケティさんは実は残酷な人ではなく、とても心優しい人なので、「じゃあこの格差は、どうすれば解決できるのか」までも解説してくれている。ピケティさんはフランスで「経済不平等学研究の第一人者」と言われており、「お金持ちになれ!」ということではなく、「格差をなくす」と言うテーマこそが著書の中で伝えたかったことなのではないかと私は思っている。
では、何をすべきか要点を3つに絞ってお伝えしていく。
お金持ちになるために必要なこと
累進課税制度の導入
累進課税制度はお金をいっぱい稼いでいる人から、たくさん税金をとって、それを社会全体に再分配しようといった考えで、これが格差拡大の解決策としてピケティさんが述べていることだ。
ピケティさんが望むのは「世界全体での累進課税」ですが、現実として節税のためのタックスヘイブンの存在や、所得税に対して無課税の国もあるから、この点において今私たちができることと言えば「累進課税」を導入するよう微力ながら呼びかけることぐらいかもしれない。
自分の「お金持ち」を定義する
突然ですが、あなたにとってお金持ちとはどんな人だろうか?3秒で考えてみてほしい。
。。。どうだろうか。あなたにとっての「お金持ち」は定義できただろうか?
「お金持ち」への道はここから始まり、初めて次のステップに移ることができる。
しかし、これをやらずFXや株に手を出す人は、ほぼ100%投資家たちの養分となる。断言してもいい。彼らはほんとに自分を客観視できず無茶ばかりする。やってることはドラクエにおいて、レベル1装備無しでラスボスに挑むようなものだ。レベル80伝説の装備で挑む資本家たちと同じ土俵に立ててすらいないのに、同じ敵を倒そうとしている、そしてそのことにすら気づかず「投資はクソ」「騙された」と言って去っていく。
例えば僕にとっての「お金持ち」は365日遊んでいても勝手に年収120万円入ってくる状態だ。つまり月の生活資金10万円は「何もしなくても得られる」という状態。
例え年利1%の米国債であっても「1億2000万円」で運用できれば、達成できる。
つまり、ぼくにとってのお金持ちになるためには「1億2000万円分」の資本を持てば達成できるということになる。ここまで来て、ようやく次のステップに進むことが許されるのだ。
資金を資本に徐々に変えていく
次のステップ、といっても数年または数十年かかるステップだが、それは「資金を徐々に資本に変える」ということだ。つまり労働収入を貯めて、そのお金で資本を買い、資本収益を徐々に増やしていくということである。
2800万部のベストセラー『金持ち父さん 貧乏父さん』
ここからの説明は実に全世界2800万部以上の異次元のベストセラー著書『金持ち父さん貧乏父さん』の内容と大きくかかわってくる。
アメリカの実業家である著者のロバートキヨサキさんが幼少期から「お金持ちになる方法」を”二人の父親”から学ぶ道程が描かれた著書だが、その中で最も重要視されているのが「お金を資本に変える」ということだ。
例えば、「500万円の株」を買って配当が年10%であれば、それが毎年「50万円をもたらす資本」になる一方で「500万円の家を年利10%ローン」で買うと毎年「50万円を奪う負債」となる。
この本は日本でも有名なうえお金に対する社会全体のリテラシーも向上しているので、個人レベルで「確定拠出年金」や「積立NISA」などを始めている方も多いのではないだろうか。たとえ金額が月500円、1000円と言った少額でも非常にいいことであると私は思う。小さくていいので投資を始めて、資本を持つことに意識を向けることが大事だ。
そして先ほど定義した「お金持ち」になるために目標とした資本をいつまでにどうやって貯めるか、そのロードマップを個々人で組み立てよう。
これこそが「お金持ち」への道となる。
まとめ
では最後に本動画「「労働者は一生貧乏、投資家は永遠に金持ち」」のテーマについて、まとめる。
資本主義の仕組みは「r > g」が示すように「お金持ちはずっとお金持ち、貧乏人は一生貧乏人」という構造が成り立ってしまっていること。その解決方法は
- 世界で累進課税を導入する
- 自分の「お金持ち」を定義する
- 資金を資本に徐々に変えていく
この3つに集約される。
今回はトマピケティさん著『21世紀の資本』とロバートキヨサキさん著『金持ち父さん 貧乏父さん』を参考に「労働者は一生貧乏、投資家は永遠に金持ち」といったテーマにてお話させていただいた。
長文にもかかわらず、ご精読ありがとうございました。
コメントを残す