本記事ではこのような疑問に答えていく。
是非、参考にしてほしい。
シンプルにボリンジャーバンドを解説する【遅行トレンド指標】
- 1980年代にジョン・A・ボリンジャーによって考案されたFXテクニカル手法
- トレンド系のテクニカル指標
- 利用するのは移動平均線と標準偏差
標準偏差は数学用語なので、ざっくり下記のように理解しておけばOK。
- 平均を基本として数値のばらつき具合を表す指標
- ボリンジャーバンドでは標準偏差によって1σ(シグマ)と2σを定義する
- -1σ~+1σの間に価格が収まる確率は68.2%
- -2σ~+2σの間に価格が収まる確率は95.45%
上述の通り、ボリンジャーバンドは移動平均線と標準偏差によって成り立つ。
チャートでは上手のように表示される。
±2σに約95%の確率で価格が収まるため、ラインに触れた瞬間に「逆張り」する指標と思われがちだが、実際はトレンド系インジケーターの為、目線は順張りが基本。
考案者のジョン・A・ボリンジャー氏もボリンジャーバンドを下記のように評している。
一目でわかるバンドウォーク
一般的にバンドウォークは±2σに沿ってローソク足が連続して並ぶ状態のこと。図解すると下記になる。
バンドウォークへの流れ
ボリンジャーバンドに至るまでに、波形は下記のように遷移する。
- スクイーズ:価格が収れんしバンドが収縮する
- エクスパンション:価格が一方向に偏重し、バンドが拡大する
図解すると下記のようになる。
ボリンジャーバンドの検証6パターンの解説
ここまで、ざっくりとボリンジャーバンドについてご理解いただいたうえで、今回の検証の概要説明に入る。ボリンジャーバンドへの理解をさらに深めたい方は、ぼくが参考にしたブログやネット記事を最下部に記載しているので、是非参考にしてほしい。
※2020年4月14日追記:4パターン追加して計10パターン、検証は合計1000通りとなった
検証に利用するインジケーター
MT4方式で記載しておく。
Bollinger Bands:期間20、偏差1、適用価格Close
Bollinger Bands:期間20、偏差2、適用価格Close
Moving Average:期間10、移動平均の種別Exponential、適用価格Close
Moving Average:期間20、移動平均の種別Exponential、適用価格Close
Moving Average:期間50、移動平均の種別Exponential、適用価格Close
Moving Average:期間100、移動平均の種別Exponential、適用価格Close
検証1パターン目
基本足:4h(4時間足)
エントリポイント:下記条件を満たしたときに4hの次の始値でエントリ
-4hのローソク足の実線が2σをブレイクしている
利確ポイント:4hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で利確
損切りポイント:4hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で損切
図解すると下記のようになる。
検証2パターン目
基本足:4h(4時間足)
エントリポイント:下記条件を満たしたときに4hの次の始値でエントリ
-4hのローソク足の実線が2σをブレイクしている
-4hの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
利確ポイント:4hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で利確
損切りポイント:4hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で損切
図解すると下記のようになる。
検証3パターン目
基本足:4h(4時間足)
エントリポイント:下記条件を満たしたときに4hの次の始値でエントリ
-4hのローソク足の実線が2σをブレイクしている
-4hの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
-1dの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
利確ポイント:4hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で利確
損切りポイント:4hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で損切
図解すると下記のようになる。
検証4パターン目
基本足:4h(4時間足)
エントリポイント:下記条件を満たしたときに4hの次の始値でエントリ
-4hのローソク足の実線が2σをブレイクしている
利確ポイント:4hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で利確
損切りポイント:直近の最高値/最安値
図解すると下記のようになる。
検証5パターン目
基本足:4h(4時間足)
エントリポイント:下記条件を満たしたときに4hの次の始値でエントリ
-4hのローソク足の実線が2σをブレイクしている
-4hの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
利確ポイント:4hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で利確
損切りポイント:直近の最高値/最安値
図解すると下記のようになる。
検証6パターン目
基本足:4h(4時間足)
エントリポイント:下記条件を満たしたときに4hの次の始値でエントリ
-4hのローソク足の実線が2σをブレイクしている
-4hの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
-1dの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
利確ポイント:4hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で利確
損切りポイント:直近の最高値/最安値
図解すると下記のようになる。
追加検証1パターン目
基本足:30m(30分足)
エントリポイント:下記条件を満たしたときに30mの次の始値でエントリ
-30mのローソク足の実線が2σをブレイクしている
-30mの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
-1hの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
利確ポイント:30hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で利確
損切りポイント:30hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で損切
図解すると下記のようになる。
追加検証2パターン目
基本足:30m(30分足)
エントリポイント:下記条件を満たしたときに30mの次の始値でエントリ
-30mのローソク足の実線が2σをブレイクしている
-30mの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
-1hの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
利確ポイント:30hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で利確
損切りポイント:直近の最高値/最安値
図解すると下記のようになる。
追加検証3パターン目
基本足:1h(1時間足)
エントリポイント:下記条件を満たしたときに1hの次の始値でエントリ
-1mのローソク足の実線が2σをブレイクしている
-1mの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
-4hの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
利確ポイント:1hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で利確
損切りポイント:1hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で損切
図解すると下記のようになる。
追加検証4パターン目
基本足:1h(1時間足)
エントリポイント:下記条件を満たしたときに1hの次の始値でエントリ
-1mのローソク足の実線が2σをブレイクしている
-1mの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
-4hの移動平均線でバンドウォークと同一目線のパーフェクトオーダーが成立している
利確ポイント:1hのローソク足の実線が10EMAをブレイクした後、次の始値で利確
損切りポイント:直近の最高値/最安値
図解すると下記のようになる。
ボリンジャーバンドの検証結果について
ネタバレすると、10パターン中6パターンは損益がプラスになった。
うち3つは実戦で使えるレベルにあると感じている。
複数パータンを検証した目的
FXに学のある方なら理解されてるかもしれないが、複数パターンに分けた目的を注記する。
-
損切ラインを早くする場合、遅くする場合の差を確認
-
エントリポイントの論拠を増やすごとに損益が増えるかを確認
検証結果のエクセルを全公開します
これらの検証結果はnoteにて公開している。ブログだとエクセルの配布ができないが、嬉しいことにnoteだと可能なのだ。
エクセルなのでフィルター機能やグラフ機能を用いて各自お好みで分析するもよし、別の手法検証に利用するもよし。フォーマットをアレンジして使うもよし。
是非参考にしていただければ嬉しい。
参考記事一覧