本記事は過去チャートを用いて、一つの手法の結果を検証した結果と、その手法の概要についてまとめている記事です。
FX裁量トレードをやっているかた、これから始めたい方、参考にどうぞ^^。
- 「エリオット波動の第5波」を狙う手法の考え方
- 本手法のやり方すべて【インジも公開します】
- 本手法のトレード成績【エントリの日付まで公開します】
本手法の概要
一言で言うと「エリオット波動の第5波の初動をつかむ手法」です。
なぜ5波の初動を狙うのか
第5波だけをピンポイントで狙う手法の強みは、「トレンドが確定している状態で順張りができる」ということです。
例えば上昇1波の初動を狙う場合、ほとんどの場合「逆張り」になります。1波は、これまでのトレンド、あるいはレンジが終わった後にできるので、ある意味、当然です。
また上昇3波の初動を狙う場合、これは「順張り」となりますが、どこまで落ちてくるかが分かりません。後述するエリオット波動の条件は3波動が形成されないと一つも満たすことはないので、3波動の初動を狙うことは「エリオット波動が全く確定していない状態」でエントリすることを意味します(ここはエリオット波動を知らないと理解が難しいかもしれません)。
リアルトレードを経験している人にしか伝わりづらいかもしれませんが、「3波の初動でエントリ」と一言でいっても、現在進行形で動いているチャートから正確に初動をつかむのは非常に難しいんです。
よって、1波と3波が確定した後なので「最後の波動も形成されるだろうなぁ」と前向きに考えることができる”5波”を狙うトレードとしました。
利用するインジケータ
波動の認識は「Elliott_zigzag」(こちらのサイトの無料インジ)を用いています。
また、エントリポイント観測のためにSMA(5、25、70、200)を表示させます。
- ①:Elliott_zigzag(デフォルト設定)
- ②:SMA(5、25、70、200)
- ③:レジサポライン(任意)
利用するインジケーターは上記3つのみでOK。勢いを測るためオシレーターを利用してもいいかもしれませんが、今回は利用していません。
長期にわたってブレイクされていないライン、何度も跳ね返しをくらっているラインについては平行線を引いておきます。
エントリ時の参考程度に利用しますが、リアルエントリの際は割とこれを根拠にエントリを見送ったりするので、こちらは少し経験ベースかもです。
とはいえ、平行線がなくても機能する手法ですし、今回の手法でも平行線が否認パターンになることはありませんのでご安心を。
エリオット波動の認識方法
波動をElliott_zigzagで観測しつつ、目測にて下記3つのエリオット波動の条件を満たしていることを確認します。
- 条件①:第3波の始点が、第1波の視点を上回らない(下回らない)こと
- 条件②:第3波が最も短い波動にならないこと
- 条件③:第5波の始点が、第2波の始点を上回らない(下回らない)こと
エントリまでの手順
エントリまでの手順は大まかに4STEPです。
- STEP①:1時間足でエリオット波動の第3波までを観測
- STEP②:SMA(75、200)でレジサポとして機能しているラインを見つける
- STEP③:4波動が上記ラインに接近していることを確認する(条件③を満たさない場合は見送り)
- STEP④:15分足まで下げて、直近高値(安値)をブレイクしたらエントリ
STEP①:1時間足でエリオット波動の第3波までを観測
環境認識は1時間足で行います。
ここでは、1時間足のElliott_zigzagで、条件①②を満たすエリオット波動を見つけます。
STEP②:SMA(75、200)でレジサポとして機能しているラインを見つける
ここもまだ1時間足です。
表示している75SMA、200SMAのうち「直近」でレジサポとして機能しているラインを見つけてください。ポイントは「直近」です。目安は周辺2〜3日を見てください。
もし両者とも全く意識されていなければ、エントリ見送りです。
STEP③:4波動が上記ラインに接近していることを確認する(条件③を満たさない場合は見送り)
1時間足最後のSTEPです。
第4波が「レジサポとして機能しているSMA」にタッチするまで待ちます。
ここでエリオット波動形成の条件③「第5波の始点が、第2波の始点を上回らない(下回らない)こと」を満たさなかった場合、エントリ見送りです。
STEP④:15分足まで下げて、直近高値(安値)をブレイクしたらエントリ
1時間足で見た第4波がSMAにタッチしたことを確認したのち、15分足まで目線を下げ、重要な安値高値をブレイクしたところでエントリします。
「重要な安値高値」と曖昧な表現になりますが、後述する損切りラインとの距離が近いほどリスクリワードが良くなりますので、なるべく多くのチャートパターンを暗記してエントリポイントを探す力をつけたほうが良いかもしれません。
「チャートパターンってなんぞ?何も知らん!」という方はWボトムと三尊をググってみてください。あとはダウ理論ですね。
ここは個人差があるかもなので、次回以降少し改善を試みます(-_-)
利確と損切のライン
ここまで比較的明確な基準を設けていますが、ここもハッキリしています。
利確損切ともに指値(逆指値)を設定して、放置でOKです。
- 利確:第4波始点
- 損切:エントリ時点で確認できる5波動始点の5pips下
その他
- 通貨ペア:USDJPYのみ
- スプレッド:1pipsで固定
- 期間:2018年1月〜2019年5月
- 1トレードあたりの許容損失:有効証拠金の10%
つまり、10連敗したらほぼ資金喪失する手法です^^。
ではでは、本手法の解説はこれにて終了です。
お次は、結果を公開します。
本手法のトレード結果
- 初期資金:10万円
- 検証回数:20回
- 勝率:60%(12勝8敗)
- 最終資金:28万401円(約2.8倍)

上記、僕がいつも利用している検証エクセルです。
※時間がなかったので、5回目の検証から時間記載をやめてます。
とはいえ、上記の結果。エントリポイントは極端に少ないものの、割と上々です。
連敗が最大で4だったので、許容損失額を20%にして計算した検証結果はこちら。
- 初期資金:10万円
- 検証回数:20回
- 勝率:60%(12勝8敗)
- 最終資金:53万5125円(約5.3倍)

結果、収益が約5倍へ…!!!
この手法、結構可能性がありそうですね^^。
次回以降の改善
次回以降の改善案をまとめたものが下記。
- 改善案①:5波動のスタートがSMAにタッチしない場合でも、目線を下げてWボトムを形成している場合はエントリする
- 改善案②:3波動のスタートがWボトムを形成している場合にエントリをする(利確ラインは再度考慮)
- 改善案③:5波動のスタートを狙うトレードの30分足で検証する
- 改善案④:5波動のスタートを狙うトレードの別通貨で検証する
- 改善案⑤:5波動のスタートを狙うトレードのエリオット波動のパラメーターを変えてみる
- 改善案⑥:3波動でエントリする際は1波動の高値安値のギャップと同様の値幅を狙う
この手法の短所は「極端にエントリポイントが少ないところ」なので、目線を下げたり、エントリの否認パターンを減らしたり、ちょい改善してみます。
とはいえ、初心者の方でも今すぐ利用できる手法であることは間違いないです^^。
不明点やご意見等あればTwitter(@Jonko40476838)でもコメントでもお気軽にどうぞ^^。
あ、検証エクセル欲しい方もお声がけください!(-_-)
コメントを残す