ホリエモン著『好きなことだけで生きていく』【フリーランス向けの言葉抜粋】

好きなことだけで生きていく_まとめ

好きなことをしていれば、人は幸せでいられる

 大切なことは大金を持つことでも、生活を維持するためにきゅうきゅうとした気持ちで働き続けることでもない。本当に大切なのは、好きなことで生きていくことだ。好きなことをしていれば、人は幸せでいられる。私の知っている“好きなこと/楽しめることに邁進している人”も、皆一様に幸せそうな生活を過ごしている。

 夢を叶えられる人間は一握りだと、挑戦することを最初から諦めてしまってはいけない。現代は技術革新により旧態依然の成功とは違うカタチの成功が誕生し、それに伴い新しい働き方が増え続けてきている。

好き=遊びを仕事にする」ことは決して難しい時代ではない。

人生のパートナーをたったひとりに絞る必要などない

 僕は若いころに結婚し、そして離婚してから20年くらい経つ。はっきりいって、結婚をしても幸せになるどころか、楽しい人生の邪魔にしかならないと思っている。

 子どもができたら、当然しっかり育てる責任が生まれるし、子どもがいなくても夫婦は互いに世話を焼かなければならない。将来のためにと貯金も迫られるだろうし、帰省や介護など互いの親の面倒まで見なければならない。

 最近は、子どもや老人にまつわる痛ましい事件が多いが、それでなくとも家族内のトラブルは本当に多く、人生の自由を奪っているようにしか見えない。そこまで大変な思いをしてまで結婚するのは、ひとりで生きていくのが寂しかったり、不安だったりするということなのだろうか? 僕にはよくわからない。

 そもそも結婚前はあれこれ自由に恋愛をしていたくせに、結婚でいきなり永遠の愛を誓わせるなど、どう考えても不自然ではないか。その証拠に、離婚する夫婦は増えているし、不倫もあたりまえにみんなやっている。それもこれも、人生のパートナーをたったひとりに絞るからだ。

 一夫一婦制は、農業に従事する人口が多かった時代に、長男に田畑を相続させるためにつくられた制度に過ぎない。要は、結婚できない「余った男」が増えると、年貢(税金)を徴収するのが非効率になるからだ。そんな権力者がつくったシステムに支配され、かたやその権力者は遊び放題というなら、もはや笑い話だろう。

 別に結婚したっていいのだが、どうせ離婚や不倫をしたり、相手に対する不満を溜め込んだりするのなら、最初からしないほうが断然いい。結婚という「常識」に縛られない思考を、もう少し持ったほうがいい。

成功の条件は、小さな成功体験を積み重ねること

 もっとも大切なのは、自分のやりたいことを基準にして、行動し続けることだ。たとえ恥をかいたとしても、行動を積み重ねてきた者だけが、最終的に成功を手にすることができる。

 世の中に成功を求める者は掃いて捨てるほどいるが、本当に成功するのはひと握りだ。なぜか? それは、ほとんどの人が途中であきらめてしまうからだ。

 成功に関する書籍や情報は数え切れないほどあるが、どうしてみんな楽をして成功できると考えるのだろう。僕は、成功も失敗も含め、ほかの誰よりも多くの経験を積んできたと思っている。運などに頼ったことなどいちどもない。圧倒的な量の情報を浴び、好きなことに没頭し、思考し、ひたすら行動し続けてきただけだ。

 ここで、みなさんに成功の条件を端的にお伝えしたい。それは、どんな小さなことでもいいので、実際に行動に踏み出し、「小さな成功体験を積み重ねること」だ。

 最初は誰でもゼロなのだ。だが、その地点からずっと進んでいけるかどうかに、あなたの成功はかかっている。これは仕事だけではなく、勉強でもスポーツでも恋愛でも、あらゆることに同じことがいえるだろう。

 また、誤解のないように書いておくが、僕は「継続」そのものには価値がないと考えている。状況は刻々と変化しているのに、同じことを頑なに続けていてもダメ。「継続」は、あくまで結果に過ぎないのだ。

 だからこそ、続けられるかどうかを心配するのではなく、とにかく自分のやりたいことをはじめること。そうして、誰にも真似できない圧倒的な量の経験を積み上げていく。

 自由な生き方は、つねに動き続けるという「行動」と、その結果としての「経験」が支えているのだと思う